本日は膝蓋腱炎・アキレス腱炎〜評価〜についてお話しさせていただきます。

 

 

 

腱の修復過程において、腱の抗張力を超えない力学的負荷であれば、修復を妨げず順調なリモデリング経過を得る事ができるとされています。

 

 

腱の抗張力を超えた負荷を加えると、腱の延長(elongationが生じるとされています。

そのため修復過程に合わせて負荷をかけながらも、過負荷によるelongationには十分注意が必要となります。

 

 

 

膝蓋腱炎の評価

ランジ動作における下腿前傾(背屈)角度が36.5°より小さい可動域の選手において、膝蓋腱炎を発症する割合が有意に多かったと報告されています。(2011 Backman

 

 

またアライメント評価として、膝蓋骨の後傾角度が小さいとも報告されています。(2002 Tyler

 

 

動作として、ジャンプ動作において足底接地時の膝関節屈曲角度が小さく踏切時に膝関節伸展モーメントが大きくなり、速い膝関節角速度を有していたと報告されています。(2008 Bisseling

 

 

 

 

  • 膝蓋腱表層(滑液包)炎 

大腿四頭筋は高緊張となりEly testが陽性となります。また深屈曲で疼痛が出現するのも特徴となります。

 

  • 膝蓋下脂肪体炎

膝関節伸展制限があり、下腿の内旋、外旋が制限されるのが特徴となります。

 

  • 膝蓋腱深層

Ely testは陰性となるが、膝蓋骨上1/3でのみ大腿骨と接触し、膝蓋骨の下極が突出する屈曲60°〜80°で痛みが出現しやすくなります。

 

 

 

 

アキレス腱炎の評価

アキレス腱炎患者の特徴として、踵接地時の後足部回外角度が大きく踵接地後の後足部回内移動量が大きいことが報告されています。(1999 McCrory,2008 Donoghue,2009 Ryan

また支持期において足圧が足底外側に逸脱し、重心の前方移動量が少ない事も特徴として報告されています。(2009 Van

 

歩行の特徴としてTstにおいて骨盤の前方偏位によりHOが遅延し、骨盤の後方回旋によるToe-outが特徴であると考えます。

 

背屈可動域が制限されていない事も多く、距骨前方偏位したままでの背屈となり、その慢性化により遠位脛腓関節が開大していることも見られます。

 

 

膝蓋腱炎は膝関節伸展モーメントの増大、アキレス腱炎は足関節底屈モーメントの増大により発症するとされています。

動作分析を通して、そのタイミングを見ていく必要もあります。

患部の評価に合わせて、動作不良となる原因に対してアプローチしていくことが重要となります。