今回より、「股関節の安定化機構」について配信していきます。

 

 

股関節の関節構造ですが、肩関節と同様に球状関節を呈しています。

しかし、四足動物から二足歩行への進化の過程で、同じ球状関節でも、求められる役割や構造的特徴に変化が生じるようになりました。

 

 

肩関節の構造は、関節窩が上腕骨頭関節面の約1/3のみを覆っているに過ぎず、上肢の主な役割である、リーチ・操作などの空間に対しての活動が増えたことで、安定性よりも可動性に富んだ構造となったと考えられます。

 

 

しかし股関節の場合は、寛骨臼が大腿骨頭を包み込むほどの深い半球状のソケットのような形状をしています。また、寛骨臼が矢状面に対して、「前方へ約20度、下方へ約35度」傾斜しています。この傾斜があることが、大腿骨頭との適合性を向上させ、荷重負荷に対応しています。

これは、下肢のみで身体を支えて姿勢を安定させるため、肩関節のような可動性よりも関節の適合性を向上させた構造となったと考えられます。

 

 

また、成人の股関節は、頚体角約125度、前捻角約15度を呈すのに対し、新生児では、頚体角約145度、前捻角約30度と、非常に不安定な状態です。

発達に伴い、荷重により圧縮応力がかかること、また筋・靭帯による張力応力によって頚体角に前捻角を減少させ、適切なアライメントへと発達していきます。

 

 

ここで発育不全などが生じると、股関節の脱臼や関節摩擦が生じてしまいます。

そして股関節の安定化機構が破綻すると、適合性を高めるために股関節を回旋させ、toe-intoe-outの姿勢を呈してしまいます。

 

 

臨床場面においても、歩行時にtoe-intoe-outを呈している方が多く見られますが、股関節に着目して評価・アプローチも実施していく必要があります。

(※実際のアプローチ方法などは、今後発信していきたいと思います。)

 

 

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