前回は、ワインドアップ期で“問題となる立ち方”について、お話させていただきました。

 

①    骨盤後傾や骨盤前方変位を伴う後方重心

 

②    不安定性を代償してのデュシャンヌ様

 

③    同じく不安定性を代償してのトレンデレンブルグ様

 

今回は、この立ち方が、次のフェーズに与える影響についてお話させていただきます。

 

①    骨盤の後傾や骨盤前方変位を伴う後方重心になると

early cocking phaseで肩甲骨の内転を伴い、骨盤や肩の開きが早期に出現

しやすくなります。そのため、股関節・体幹での回旋運動も早期に起こり

結果的に手投げになります。

 

また、重心位置の修正から、テイクバックで肩関節伸展が優位になり

結果的に肘が上がってこない、肘下がりが起こりやすく、無意識のうちに

インステップになることも多いです。

 

②    デュシャンヌ様の立ち方で、問題になると感じているのは

体重移動が早期に起こることです。

これにより、大きく分け2つのことが予測されます。

 

1つは、上半身重心を残し骨盤・股関節から投球方向に先行するのではなく

先に上体が突っ込む形になり、また、テイクバックで肘が上がる時間を確保する前にlate cocking~accelerationを迎えてしまうため、痛みの原因に繋がります。

 

もう1つは、軸足で地面を強く蹴ることが出来ないため

投球方向への推進力が減少することです。

そのことで、逆側での踏み込みが弱くなり

慣性力を生かし股関節で回旋できないことが手投げに繋がります。

 

③    トレンデレンブルグ様の立ち方で、問題になると感じているのは

腓骨荷重のため軸足で投球方向への推進が行えず

代償として逆側の股関節を使い投球方向へ推進してくることです。

このことが、肩甲骨・骨盤の開きを早期に起こし、踏み込み側の膝が割れる

つまり、股関節・体幹の回旋で腕を振れなくなり手投げに繋がります。

 

簡単ではありますが、このような影響が出てくると考えられます。

そのため、“きちんと軸足で立つ”ことがいかに重要か理解できると思います。

 

では、“きちんと立つ”にはどうすればよいか。それにはいくつか条件があると思います。

 

私の考える“きちんと軸足で立つ”条件は、

 

①    脛骨荷重(内果より)が出来る。

 

②    後足部中間位を保持出来る。

 

③    FHLが出力できる。

 

④    下腿内旋可動域が確保されている。(できれば全可動域)

 

⑤    股関節の可動域が確保されている。(できれば全可動域)

 

⑥    逆側股関節の屈曲が代償なく行える。

 

となります。これはRIOSセミナーで気づかせてもらったことが多いです。

 

実際のワインドアップやセットポジションを想定すると、この条件に、

 

①    肩甲骨を下制出来る。

 

②    肩関節内転可動域が確保されている。(肩甲骨下制の状態から代償なく)

 

③    肩関節屈曲45°肘関節屈曲90°から肩関節外旋が出来る。

 

が、プラスされます。投げ方にもよりますが、上肢の機能や

どう使うかによっても軸足の安定性は変わると思います。

 

体幹の記載はしませんでしたが

上記にある下肢の条件を満たすことで体幹の伸展も促通されると思います。

 

次回は“きちんと軸足で立つ条件”について解説していきたいと思います。