前回まで、腰椎の安定化のために働く腹横筋についてお話しさせていただきました。

今回からは、姿勢と腹筋群の関係についてまとめていきたいと思います。

 

私たちが姿勢を観察する際によく診る現象として、

・  後弯−前弯型姿勢

・  フラットバック姿勢

・  後弯−平坦姿勢

というような特徴を観察すると思います。

このような特徴が強まると、腰痛など機能障害が生じてきます。

姿勢維持は、体幹筋群の作用と機能によりなされているので、まずは、筋群の解剖から振り返っていきたいと思います。

 

腹横筋については、前回までに述べさせていただいた通り、胸郭・腸骨稜から起こり、腹部の正中線に向かい脊柱から取り囲むように付着しています。

姿勢安定化作用、呼吸への関与、骨盤の安定化という作用を持っています。

筋力低下が生じると、前腹壁が膨隆し、前弯の増強をきたすといったことが、特徴でした。

 

内腹斜筋

内腹斜筋は3つの線維方向に分かれるとされています。

 

下部前方線維

鼠径靭帯外側23ASISから白線に付着します。

線維方向:方向としては、下腹部を横走し、腹横筋と似た筋線維となります。

作用:腹横筋と一緒となり、下腹部の支持機能を担っています。

 

 

上部前方線維

腸骨稜中間線から白線に付着します。

線維方向:内側、上方に向かって走行します。

作用:両側性に作用した場合、胸郭と骨盤を前方に接近させます。また、胸郭を下方に下げ、呼吸を補助します。

片側性に働いた場合、反対側の外腹斜筋と一緒になって脊柱を斜めに回旋します。骨盤を固定した場合、胸郭を後方に移動させ、胸郭を固定した場合は骨盤を前方に移動させます。

 

外側線維

腸骨稜中間線、胸腰筋膜から、第101112肋骨下縁と白線に付着します。

線維方向:上方と内側に向かって走行します。前方線維より上方を走行しています。

作用:両側性に作用した場合、脊柱を屈曲し、胸郭と骨盤を前方で接近させ、胸郭を下方に下げます。

片側性に作用した場合、外側線維は同側の外腹斜筋と一緒になって脊柱を側屈し、胸郭と骨盤を接近させます。

 

以上のようなことから、

・  下部線維が腹横筋と一緒に、骨盤安定化に働く。

・  胸腰筋膜を介して付着することから、両側から緊張が加わることにより前額面上での腰椎の安定化に作用する。

・  筋力低下により、肋骨・骨盤間、骨盤・白線間の緊張が減少することにより、腰椎の過剰な前弯や、胸郭閉鎖、脊柱回旋などのマルアライメント形成に関与し、不良姿勢を助長するというようなことを考えます。

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。