今回は、骨盤と股関節運動の関係性について発信していきたいと思います。

 

前回は、殿部と腰痛の関係で大殿筋の活動が重心移動を伴い、前方への推進力を作る際には必要な活動ということをお話ししました。

 

動作場面で評価するには、RIOSのベーシックでもお話しているスクワット動作での評価がわかりやすいかと思います。

 

スクワット動作において殿部を視点としてみるポイントとしては、殿部の位置が膝の高さまで下げていくことができるのかという所です。

 

殿部を膝の高さまで下げる動作=股関節をしっかり屈曲できると大殿筋の張りが感じられるかと思います。この張りがしっかりでていないと、その後の寛骨に対して大腿骨を後方に移動する伸展力を作ることができません

 

殿部を膝の高さまで下げるためには、骨盤の前傾、股関節の屈曲、内外旋の調整、足部の背屈など様々な要素が必要になります。(割愛しますがもっと要素はたくさんあります)

 

どの運動においても可動性、筋出力、それぞれの協調的な活動ができないことで殿部を膝の高さまで下げていくことができないかと思います。

 

骨盤と股関節の関係から見ていくと、解剖学的に寛骨と大腿骨の屈曲角度は約70°程度だということが言われております。また、通常股関節の屈曲約5°から骨盤が前傾方向に動き出すとされており、骨盤と股関節の両方の動きが合わさることで、スクワット動作のような深い屈曲角度まで運動できるといえます。

 

つまり股関節の屈曲動作においては、前提として骨盤の前傾運動が合わさることが必要で、骨盤の動きが十分に起こらないことで股関節の屈曲角度が不足し、深いスクワットを行うことができなくなります。

 

また、同時に前額面、水平面においても股関節と骨盤の連動が重要となります。

 

骨盤が後傾位のまま重心を下方に移動しスクワットをしようとすると、運動連鎖的に股関節は外旋位となり、深く股関節を屈曲するために必要な、関節臼に対して骨頭を軽度内させることができず、膝を前方に突き出し前足部荷重で動作を代償してしまいます。

 

下腿と大腿が一直線上で股関節での安定が得られないと、その分膝関節で制御することが必要となり、膝関節の内外旋や周囲の筋の柔軟性の低下などの問題を引き起こす危険性があります。

 

逆に、過度に股関節が内旋し、いわゆるKnee inするような制御をしてしまうことで、膝関節外側の大腿筋膜張筋や大腿二頭筋の活動が高まり、下腿と大腿の回旋が制限されるだけでなく膝蓋骨の可動性の低下にも繋がりやすいと考えられます。

(特に、女性の選手に多く見られ、膝関節の問題や付着する筋のトラブルの原因となりやすい印象を受けます。)

 

どちらの傾向にしろ、股関節の屈曲可動性が十分得られないことで、動かした際に選手からは股関節のつまり感バランスが悪い…などという訴えることが出てくるかと思います。

 

そのため、股関節の動きに合わせた骨盤の前傾移動はもちろんのこと、股関節の回旋の制御が必要だと言えます。

 

後方は大殿筋とともに、内側ハムストリングス(半腱・半膜様筋)の活動により回旋を制御する活動が必須であり、前方においても腿直筋、腸腰筋、大腿筋膜張筋、縫工筋などと共に回旋を制御する活動が必要です。

 

骨盤・下肢の回旋を制御しながらどう動けているか…。

評価としてもそうですが、トレーニングにも使えるスクワットの動きですが、動きのタイミング、方向、それぞれに関連する姿勢・動作の制御を見逃さず目的とする動きができているか改めて考えていくことが重要かと思います。

 

 

本日も最後までお読み頂きありがとうございました。