【関節可動域を重視する】

では今回はスポーツ障害の治療を
行うにあたって、重視している関節可動域について
発信していきたいと思います。

県総体をこれから始まるチームにも、
すでに新世代となったチームにも、

競技時のコンディショニングを保つために、
関節可動域にこだわることは重要
と考えています。

関節可動域の評価には日本整形外科学会、
日本リハビリテーション医学会の測定法が
一般的に用いられていますが、
スポーツ現場に限らず、その効果判定では
不十分な場合もあると思います。

例えば野球における肩関節運動では、
いわゆる1stポジションでの
肩関節内外旋はほとんど使用しない
ため(一般的には1stのみの評価)、

肩関節外転90°での2ndポジションや
肩関節屈曲90°での3rdポジションでの肩関節内外旋を
スポーツ特性にあった機能肢位
として評価する必要があります。

また、一般的な評価では、
肩関節の運動は肩甲骨の動きを含むものであり、
肩甲上腕関節、肩甲胸郭関節の複合可動域として、
肩関節可動域をとらえていることとなります。

細かく関節可動域を評価する場合は、
肩甲骨を固定して肩甲上腕関節を単独で評価し、
それと固定しない場合とを差し引いて、
肩甲胸郭関節の動きを評価する必要があります。

関節可動域をいかに正確に評価し、いかに改善させるか、
このことは、治療におけるかなりのパーセンテージを
請け負っている部分であると思います。

特に痛みが出てから時間の経過が短く、
外傷の既往が無い選手に関しては、
そのほとんどが、関節可動域の左右差を
改善させることで、良好の経過を辿っていく
ことを臨床上経験します。

しかし、細かく関節可動域を評価できていないと、
問題としている関節可動域が、
改善したことも、改善していないことも
わからないといった状態になってしまいます。

さらに育成年代選手は成長期に伴い、
身体的変化が著しく起こる時期で
あるため、身体に問題が現れた際には、
関節可動域の詳細な評価を行うことが
最もその選手をとらえることに
役立つのではないかと思われます。

迷った時には、関節可動域に戻り
細かく見てみることで、気付かなかった
ことにも気付けるようになっていくと
思います。