今回は、スポーツ現場で多く目にする筋・筋膜性の腰痛の評価について発進させて頂きます。

 

まず腰痛の要因としては、身体的要因、心理・社会的要因、神経系の要因があるとされています。そのため、問診、視診、触診、整形外科学テストなど様々な評価をして、選手の状態を把握していくことが必要とされます。

 

割愛しますが、選手の精神状態を把握し適切なタイミングで適切な声がけをできるかも、心理的な痛みやパフォーマンスにも大きな影響を与えます。

 

 

前回もお伝えしたように、まずは痛みの出る動きを再現していくことからスタートしていきます。

体幹の前屈・後屈の動きに伴い、側屈や回旋の動きも痛みを伴うことが多いため、どの動きが組み合わさった動きで痛みが伴うかを確認していきます

 

サッカーやバスケ、野球など上肢、下肢の違いがあれど、ボールを前方に押し出す力が必要となるため、身体の屈曲運動のみならず、ほとんどの動きで回旋の動きを伴うされています。

 

そのため、必ず回旋の動きの評価が必要になります。また、その回旋が身体の一部に負担をかける動きとならず、連動した回旋ができているのかを見極めることが必要となります。

 

下部胸椎レベルでの回旋が不十分な場合、代償として上部胸椎や腰椎レベルでの回旋で、股関節の回旋力と合わせてボールに力を加えるような特徴があります。

 

前後屈、側屈、回旋の動きの評価をした後は、それがどのタイミングで起きているのかを分析し、その際の姿勢の安定性を評価していきます。

 

サッカーで言えば、特徴的なボールを蹴った瞬間や蹴った後のフォロースルーの際に腰痛を訴えることが多いため、その際のバランス、体幹、股関節の屈伸、回旋の動きを特に重点的に見ていきます。

 

ボールを蹴る動作で言えば、蹴り足とは対側の足での片脚支持が絶対的に必要で、それを軸にした動作となるため、軸足の評価が必要となります。

 

特に、ボールの横、またはやや後方に一歩踏み込んだ際の動的なバランス能力が必要です。

 

軸足の股関節は屈曲、外旋位での着地となり、前方への推進力にブレーキをかけながら股関節は伸展、内旋方向への動きへ移行していくため、それらの出力、可動域の獲得と最初の動作である股関節屈曲、外旋位でのランジ姿勢での安定性が欠かせないものとなります。

 

この軸足が安定しないことで、蹴り足の股関節伸展方向への運動が不十分となり、それを補うように腰椎の前彎や骨盤の引き上げによる代償が生じてしまう場合もあります。

 

軸足を安定するためには、大腿骨を寛骨臼に対して求心位に保持することが必要となるため、特に大内転筋の遠心性、求心性の活動が必要とされます。また、大腿二頭筋、半腱・半膜様筋による後方の安定性も内転筋と連動して機能していることが必要となります。

 

それと同時に、軸足側の骨盤の挙上、回旋、体幹の回旋を伴い、インパクトに向かう際の反対側への回旋の準備をする時期となります。

このとき骨盤が軸足側へ下制、過剰に側方変位しているとボールと重心位置の距離が遠くなり、より多くの力を必要とするだけではなく、インパクトの際の骨盤、体幹の連動が伴った回旋が不十分となり、蹴り足の負担となるだけではなく、過剰な腰部の屈伸、なおかつ回旋を強いられるため腰部の障害になりうる危険性があります。

 

骨盤の安定には多くの筋肉が関わりますが、骨頭の前額面上の安定にも関わる中殿筋や肋骨に付着し体幹機能にも関与する腰方形筋がしっかり働いている必要があります。

 

これらの可動域や筋出力が十分でない場合に、骨盤の変位や傾き、体幹の過剰な回旋が必要とされることで腰部〜殿部の努力的な活動を求められ、痛みとして出現してくる場合があります。

 

動作に求められる動きの方向、姿勢を踏まえた上での評価が重要となり、その肢位で十分な活動が得られるかどうかを見極めること非常に重要になってきます。

 

 

本日も最後までお読み頂きありがとうございました。