前回は、後足部の安定性を担うクロスサポートメカニズムについてお話しさせていただきました。下腿三頭筋の効率的な筋活動、推進力の向上には、腓骨筋、後脛骨筋の協同した相互的な作用が必要であると考えています。

 

 

そこで、今回はその後足部の影響を大きく受ける中足部について書かせていただきます。

 

中足部は、舟状骨、立方骨、楔状骨があり、ショパール関節(距舟関節、踵立方関節)、遠位足根間関節(楔舟関節、立方舟関節、楔間関節、楔立方関節)で構成されています。機能的にはほとんど可動性がなく1つの剛体として捉えられる部分であります。

 

 

この関節が臨床上、最も重要とされるのは、機能的に足部の柔軟性や固定性に関与することであり、この関係は距骨下関節の肢位によって決定されます。

 

 

距骨下関節が回内位のとき中足部の全体的な柔軟性を増加させます。

これは、距骨下関節回内位にあるとき、距舟関節と踵立方関節の2つの関節軸が、平行な位置関係となるため、その適合性が調和し、柔軟な足部、または可動性のある足部を形成することができます。

 

 

この現象は、歩行立脚相でみられ、接地期で、距骨下関節回内により、ショパール関節で可動性を増し、柔軟な足部を形成することで衝撃吸収機能を担っています。

 

 

一方、距骨下関節回外位になると、この中足部の柔軟性は制限されます。

回外位では、距舟関節と踵立方関節の2つの関節軸が、交差した位置関係になり、その適合性は崩れ、強固な足部または可動性のない足部を形成します。

 

 

この現象は、立脚中期~後期にかけみられます。この相では、体重を支え、推進力が必要とされます。そのため、距骨下関節は回外をし、ショパール関節の可動性を減少させ、中足部の剛性を高めることで、推進機能を上げています。

 

 

まとめますと、Heel ContactFoot flatにかけ、ショパール関節は回内、Foot flatToe offにかけ回外します。つまり、可動性の制限があれば、これら相の動作に影響をあたえ、前者では衝撃吸収、後者では推進力に大きく影響を与えます。

 

 

臨床では、同部位の可動性を評価しています。ショパール関節は回内・外、内外転を確認します。育成年代のスポーツ障害ではショパール関節回内・外転位にて後脛骨筋の牽引負荷が増大した、有痛性外脛骨後脛骨筋腱炎を呈した症例を目にします。

 

 

可動性の少ない部位でありますが、障害予防や足部機能を向上するうえで、重要な機関であると捉えています。

 

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。