前回、筋や関節からの感覚が怪我から復帰する際に重要であることをお話させて頂きました。

筋や関節のみならず、日常生活を行う上でも視覚や前庭覚、また体制感覚など様々な感覚が

自身の姿勢コントロールに関与することは周知されていることかと思います。

 
 

急性の炎症症状や不動による二次的障害により、感覚フィードバックの遅延低下がバランス

能力や筋出力の低下などを引き起こし、結果パフォーマンスの低下を引き起こします。

 
 

また、持続的な不良姿勢が身体に対して負荷となることで、感覚においても変化を及ぼします。

 

 

感覚は順応することが知られており、同じ強さが刺激を感覚器に持続的に与えられると、

主観的感覚の強さが次第に減少し、受容器の感度が低下すると考えられます。

 
 

筋や靭帯、関節包、皮膚など様々な組織に存在するレセプターは、レセプターごとに一定の

刺激のみを感じとることが知られており、速い運動を感知するものもあれば、遅い運動

を感知するものもあります。

 
 

これらは速度や負荷量によって反応するべきレセプターがあるものに対して、一定量を超えない感覚刺激では反応しない

つまり、その一定量を超えなければ身体が反応してバランスをとること、その時々に必要な

動きを行うことができないということです。

 
 

怪我や慢性的な身体の使い方による不良姿勢や機械的ストレスに感覚が順応し、

選手自身での身体の使い方の修正が難しくなる=自己修正能力が低する

→身体の負担がかかる状態になりやすいことが言えます。

 
 

特に怪我をした状態からの復帰を考えると、その修正能力が低下したままでは再故障のリスクを高くしてしまいます。さらには選手が望んでいるパフォーマンスを発揮することができないことに繋がります。

 
 

自己修正能力が低下することで、自身の身体が安定できる場所や身体の負荷とならない状況を

自然に回避することができなくなります。

 
 

逆に修正能力が高いということは、バランスが崩れたり外力がかかった際にも姿勢や動作の

修正が行え、怪我予防・パフォーマンスの持続にも繋がります。

 
 

感覚は姿勢や運動全てにおいて関わるため、足関節障害や膝関節疾患のみならず、様々な運動器の問題を持つ選手を診る際には、運動器のみの問題ではなく、感覚器の問題も考慮した

評価、トレーニングを行う必要があるといえます。

 
 

地面と直接接する足底には母趾、踵、母指球〜小趾球にレセプターの分布が多く存在します。

それは、下肢体幹、そしてそれより高位の身体状況を含めた支持と共に、重力・床半力、地面

などを含めた環境因子も含め、制御する必要性を意味しているものとかと考えられます。

 
 

レセプターに基づく機能評価としては、一般的には運動覚位置覚として評価していると

思います。

一般的には、設定した関節角度を対側肢で模倣させ、その誤差から異常の有無が判断されますが、選手がパフォーマンスを上げていくためには、CKCでの感覚の整合性の評価が重要

です。

 
 

OKCで可能なことをCKCの環境においても同じように行えるかどうかという所も、評価の視点として重要な意味を持っています。

 
 

RIOSで評価に用いている片脚立位やランジ動作においても左右の差やバランス能力だけでは

なく、解剖学的・運動学的に問題がないか、機械的ストレスとなっていないかと評価すること

が重要です。

 

 

本日も最後までお読み頂きありがとうございました。