前回までは、痙攣や肉離れによる下腿や股関節機能についてお話しさせて頂きました。

そこで、前回、評価の指標として「ランジ動作」についてお話ししました。

このランジ動作は、様々なスポーツ動作とリンクして考えることができるため、今回はそこを

掘り下げていきたいと思います。

 
まずはスポーツ動作において、フロントランジが安定する必要があるのはどの機会かと
いうと、

ダッシュ切り返しの一歩目で自重と慣性力を制御できるかどうかというところです。

 

よく現場で見かけるのが、フロントランジを行った際に股関節が屈曲し体幹が沈み混んでしまう状態です。

 

一見安定していますが、RIOSで行っている評価で、ランジ姿勢で抵抗をかけることで外側へ

バランスを崩す場面が多く見られます。そういった動きをする選手は、一度、体幹が沈み

こんでから左右や前後への切り返しを行うため、一歩目が遅くなってしまいます。

 

サッカーやバスケ、ラグビーなど試合展開が一瞬で変わるスポーツでは、この一歩目が遅く

なることが非常に致命的です。

 

体幹が沈みこむ要因の一つとして、前回、外側支持機構にもたれずに姿勢制御するために必要

と挙げた大内転筋の機能不全が関与していると考えています。

 

大内転筋は、構造上、深層では股関節の内転筋として前額面での安定に関与しますが、

表層では股関節の伸展筋として、矢状面での安定にも関与します。

 

ランジ動作での前方への推進力と股関節から近位の体幹や頭頸部、さらには重力を受ける

股関節に対して大内転筋は遠心性に収縮することで、股関節の屈曲に対して制御する必要

があります。

もちろん、他の股関節の伸筋も同様のことが言えます。

 

では、なぜ内転筋なのかというと、

大内転筋は他の長内転筋や短内転筋などとともに、筋膜レベルで考えると大腰筋、腸骨筋と

筋連鎖しています。

 

大腰筋、腸骨筋は、骨盤の前傾位を保持する筋であり、下部胸椎・腰椎の伸展活動にも影響を

与えるため、生理的な彎曲の中で体幹の伸展活動を促すためには必要な活動と言えます。

 

内転筋と大腰筋、腸骨筋とで骨盤を跨ぐ筋が相互に作用することで、骨盤は中間位を保つこと

が可能となり、体幹の安定にも関与することができるため、内転筋が活動できる環境にある

ことが必要となると考えます。

 

そのため、トレーニングとしては大内転筋と連動して大腰筋、腸骨筋を同時に活動

させることが必要です。

 

具体的には、壁などに臀部をつけ骨盤前傾位を保ちながら左右へ内転筋で押し出すような

トレーニングなど、負荷が低いものから実施して徐々に負荷を上げていく方法があります。

 

RIOSでは、各関節を跨いだ筋肉が連動して活動できるようなOKCCKCでの

トレーニングもお伝えしています。

 

トレーニングの方法としては、多種多様なものがあるかと思いますが、どの部分を意識

しながら行うかが動作やパフォーマンスに強く影響を与え、重要であると考えます。

 

 

本日も最後までお読み頂きありがとうございました。